初イベントについての覚え書き

どうやって同人誌を作ったのか?

このたび初めて同人イベントに参加・同人誌の頒布をしました。初のイベント参加、同人誌製作でわからないことだらけでしたが、なんとか頒布までこぎつけることができました。今回は記録も兼ねてその過程を公開したいと思います。

昨年末友人に『オブラディン号の帰還』をおすすめされ、軽い気持ちでプレイしてみたところ見事に沼にドボン!!一心不乱にプレイし、クリア後の情報への渇望からさまざまな欲望が巻き起こりました。

帆船についてもっと見たい(書籍などで供給する)→各登場人物を深堀りしたい→料理人がひたすら料理をする本が欲しい→ひたすら日常風景が見たい+おじさんを描くのは楽しい→オンラインイベント「洋ゲーフェス2023」の開催を知る→イベントに参加してみたい!→せっかくだから本を出してみる?…こんな流れから本を作るに思い至りました。

具体的にイベントに参加できるかも、本を出せるかもしれないかも、と思わせてくれたのは、書店で『簡単!楽しい! はじめての同人活動ガイドブック』(萌)表現探求サークル著、ホビージャパン、(2022)という本を手に取ったことでした。

この本がきっかけで見通しが付き、イベントに申し込むことにしました。この本は最近の同人事情や、同人誌の描き方が一から説明してあり、ペイントソフトClipStudioのファイル設定(これがいちばん知りたいことでした)、印刷所の情報だけでなく、基本的なべた塗りの方法や、トーンの貼り方、トンボとはなんぞや?から奥付の描き方まで、本を出すまでの情報が一冊に網羅されていたのは、周りに同人活動をする人がいないわたしにとって先生代わりとなり、とても助かりました。漫画本だけでなく、小説本の出し方、各種グッズの作り方も掲載されているので、同人活動をするにあたってのハードルがとても下がります。同人初心者の方にはおすすめの本です!

洋ゲーフェスに申し込んでからは、この本片手にかたっぱしから進めていく、という方法で作業しました。作業していくうえで、各種資料を調べたり、衣装や舞台などの設定を確認することだけでなく印刷の仕様の決定に相当な時間をとられたことは想定外でした。表紙を描き終えてから右綴じ左綴じを変更したりしたのでもう一度表紙を作り直すなど、初めてならではの作業の戻りが多々発生しました。設定調べについては毎週金曜日の週末船員投稿でリズム作りはしていたつもりでしたが、52人分の設定を確認するのは楽しくもありましたがなかなか大変でもありました。

日程やスケジューリングについてはガイドブックにはあまり触れられていなかったので、主にWebで情報収集をしました。その際役に立ったのは、洋ゲーフェス主催者ルンバさんの「間に合うように、間に合う絵柄で」というアドバイスと、どなたがおっしゃっていた「表紙・奥付を先に完成させろ」というアドバイスでした。これは〆切が近づけば近づくほど、効果を実感した言葉になりました。

スケジューリング、なんとなく線表を引いたりしたのですが、筆が極端に乗る日と乗らないという日があり、思ったようにその日その日のノルマをこなすことができませんでした。ですので、途中から、週単位月単位でざっくり工程ごとの〆切を決めて仕切り直すことにしました。そうすれば筆が乗らない日も罪悪感なく休めるようになりました。

入稿はすべてオンラインで、印刷会社さんと打合せもなく、仮発注から入稿まですべてネット上で完結しました。紙質だけは実際のものを見たかったので、印刷会社さんに資料請求をして、実物を見て決めました。入稿の方法も、印刷会社さんが用意している初心者用入稿マニュアルと前述した同人誌ガイドブックのおかげで、スムーズに行うことができました。

当日はオンラインイベントならではの…

ただでさえ初のイベント、初のオンライン、初のコミュニケーション、初の本の通販、常駐できないリアル事情…やることが同時発生し、また、会場のPictSQUAREの仕様もよくわからず…慣れない操作も相まって非常にあせってしまいました。会場でチャットが出来ると気付いたのも当日の夜になってからでした。オブラディンスペースでみなさんと遊べたのはとても楽しかったです!今回で要領をつかんだので、次回はもう少し落ち着いて楽しめるのではないかと思います。

また、いろいろなツールで感想もいただけたのは本当にありがたかったです。オブラディンファンのあたたかさに感動しました。大変大きなエネルギーになりました!みなさんに改めて感謝したいです!

「オブラ・ディン号はいいぞ!」これを読んだ方が、思い切ってオブラディン本を出してくださればとても嬉しいです!!

2023年5月

back